日本のグルテンフリー表示に安心してると小麦アレルギーはやばいよって大きな声で言いたい!
大人になってから小麦アレルギーになったnacoです。
小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦にアレルギーがあって、小麦と麦全部を完全に除去した食生活を3年以上続けています。
小麦や麦を食べると、体調が悪くなってひどい時にはアナフィラキシーというショック症状を起こして、救急車を呼んだことがあります。
小麦や麦を除去する食事で目安になるのが、グルテンフリー表示とアレルギー表示です。
でも、気をつけなければいけないんです。
グルテンフリー=小麦アレルギーにも安心ではないんです。
わたしもヒヤヒヤする経験が何度もありました。
そもそも小麦アレルギーはグルテンだけに反応するとは限りません。
今日は小麦アレルギーの人にグルテンフリーと小麦アレルギー表示はちがうということと、グルテンフリーを見てももう一度確認して安全であるか確認してから食べてほしいなと思って記事を書きます。
もくじ
小麦アレルギーはタンパク質に反応する
小麦アレルギーは小麦のなかのタンパク質に反応してアレルギー症状を起こします。
小麦にはグルテニン、グリアジン、アルブミン、グロブリンなど様々なタンパク質があります。
小麦アレルギーと言っても、どのタンパク質に反応するのかは人それぞれです。
小麦アレルギーの人はグルテンだけに反応するとは限らないです。
なので、そもそもグルテンがないからといって小麦アレルギーの全ての人に安心ということではありません。
そして、小麦アレルギー=グルテンアレルギーではないということでもあるんです。
グルテンを含む穀物
グルテンを含む穀物は、小麦だけではありません。
大麦、ライ麦もグルテンを含みます。
気をつけなければいけないのが、オーツ麦です。
オートミールの原料がオーツ麦です。
オーツ麦自体はグルテンを含みませんが、オーツ麦は小麦や大麦と同じ畑で栽培されていたり、製造工場で小麦や大麦などと同じ機械を使っていたりと、小麦大麦が混入していることが多いです。
小麦以外の麦もアレルギー反応が出ることがあるので、注意してください。
グルテンについて気になる人は、
こちらの記事で詳しく書いています。アメリカ・ヨーロッパのグルテンフリーの基準
グルテンフリーはもともと北欧・欧米の人に多いセリアック病の患者さんのために作られたグルテンを摂取しない食事法です。
それが、海外のセレブやダイエットの食事法として、健康や美容にもいいと言われブームになったようです。
アメリカではFDA(米国食品医薬局)がグルテンフリー表示の基準値を設定しています。
①以下のいずれも含有していないもの
・グルテン含有穀物である原料(スペルト小麦等)
・グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されていない原料(小麦 粉等)
・グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されている原料(小麦で んぷん等)、食品中のグルテンを 20ppm 以上(すなわち1kg あたり 20mg 以上)とする原料。
ただし、グルテンフリー表示と同時に小麦が原材料リストに記載されている場合や、アレルゲン表示規則に沿って「小麦を含む」との記載がある場合、「小麦」の直後にアステリスクまたは他の記号を付け、すぐ近くに「小麦は本食品がグルテンフリー食品に関する米国食品医薬品局(FDA)の要件を満たすために処理されています」と記載しなければならない。
②本質的にグルテンを含有しないもの
「グルテンフリー」とラベル表示されている食品にやむを得ず含ま れるグルテンは 20ppm 未満(すなわち1kg あたり 20mg 未満)
ちょっとわかりづらいので、こちらでわかりやすくまとめてみました。
わたしも知らなかったんですが、グルテンが含まれていなければ、グルテン含有穀物(小麦や麦)は使用していいという基準です。
グルテンフリーでも、小麦や麦を使っている食品があるということです。
グルテンフリーの基準はグルテンだけであって、グルテン以外のタンパク質は含まれないので、小麦アレルギーの人はやはり原材料の確認は大事です。
グルテンフリーの日本の基準
日本ではグルテンフリーの表示の基準はありません。
消費者庁は食品に対して、輸入食品のグルテンフリーと日本国内のアレルギー表示が異なるためアレルギー表示をしっかりしましょうと注意喚起をしています。
でも、飲食店にはアレルギー表示の義務はないんです。
グルテンフリーと書いてあっても、何が原材料として使われているのか問い合わせをしないと確認できません。
小麦や麦が使われているかもしれないんです。
グルテンフリー=小麦アレルギーでも安心と思っていると、とても危険だなって思います。
小麦アレルギー表示
アレルギー表示は「食品表示法」に基づいて加工食品には表示しなければいけないルールになっています。
必ず表示される特定原材料7品目と表示が推奨されている特定原材料に準ずるもの21品目があります。
小麦アレルギーでは、表示は小麦のみで大麦やライ麦などの麦は表示されません。
食品、食品に使われる添加物も小麦由来のものは原材料表示に【小麦を含む】と記載されます。
しかし、飲食店では表示義務はありません。
原材料の表示をしてない飲食店では必ず原材料を確認しましょう。
アレルギー表示について
こちらの記事で書いてます。ノングルテン米粉、ノングルテン加工品
日本では「グルテン」を含まない米粉製品に対し、「ノングルテン」を表示した『ノングルテン米粉』が認証され販売されています。
グルテンフリーのグルテン含有量20ppm以下を大きく上回る、グルテン含有量1ppm以下という厳しい基準と検査をクリアした米粉です。
ノングルテンの記事も書いてます。
現在は3つのノングルテン米粉が販売されているようです。
これからは加工品についてもノングルテン認証された食品がでてきそうです。
この3要件を満たして検査に通れば、ノングルテン米粉加工品使用ロゴマークの使用を認められるようです。
グルテンフリーと小麦アレルギー表示のちがいの【まとめ】
最近日本ではグルテンフリーが増えていますよね。
わたしもすごくうれしいことだと感じています。
でもわたしは、
- グルテンフリーでも小麦を使っていることもある
- グルテンフリーを理解せずにグルテンフリーを使っている
この2点の問題があると思っています。
グルテンフリー=小麦アレルギーが安心というのは危険です。
グルテンフリーと小麦アレルギー表示は異なります。
なので、重度の小麦アレルギーの人ほど、必ず原材料表示を確認してください。
小麦アレルギーはくしゃみや鼻水皮膚症状、腹痛だけに止まらず、アナフィラキシーというショック症状を起こしてしまうこともあります。
輸入食品を買うとき、飲食店で食事をするときのグルテンフリーには注意をして、原材料を確認してから食べるようにしましょう。
小麦も麦も重度のアレルギーのわたしは、小麦アレルギー表示とグルテンフリーの両方のいいところを合わせたような、そんな表示ができて世界に普及するといいなって思います。
アレルギーがある人もない人も、みんながたのしく安心して一緒に食事ができると、わたしはすごくうれしいです。
そんな世の中になるようにできることをしていきたいです。