小麦粉より米粉が好きな、小麦アレルギーのnacoです。
ノングルテン米粉って知っていますか?
2017年3月に「ノングルテン米粉認証第1号が誕生しました!!」というニュースが流れました。
ノングルテン米粉?
ノングルテンを知らなかった私はグルテンフリーとの違いがあるのか、新しい基準がどんなものかすごく気になったので調べてみました。
小麦アレルギーの人は必見ですよ!
もくじ
ノングルテン とは
ノングルテン って聞きなれない言葉だと思います。
最近よく耳にするのが「グルテンフリー」です。
欧米諸国では当たり前にある「グルテンフリー食品」ですが、日本国内ではほとんど普及が進んでいません。
米粉はグルテンを含んでいないため、グルテンフリーの食材として世界中から注目が高まっています。
そんな中、農林水産省は米粉製品の普及に向け、グルテン含有量について世界に例を見ない低い基準値をクリアした「ノングルテン米粉」などの表示に関する「米粉製品の普及のための表示に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインはより良い米粉をノングルテン米粉として認証して、世界にアピールするための手順・方法などを決めたものです。
- ノングルテン 米粉製品に表示する項目
- グルテンの検査方法
- 注意事項など
ノングルテン米粉は、グルテンの含有量が1gに対して1μg(=1ppm)以下の米粉のことをいいます。
この基準は農林水産省が設けた新しい米粉の基準です。
グルテンフリーよりかなり厳しい基準になっています。
小麦アレルギーの人にとってはとても安心できる新しい基準です。
グルテンとは
まず、グルテンは小麦粉に含まれるタンパク質のことで、パンや麺、お菓子の膨らみやもちもちした食感を作る役割をしています。
そのグルテンを摂取するとアレルギー反応を引き起こしたり、消化不良、便秘や下痢をおこしてしまうことがあります。
そういった症状がでてしまうのが 小麦アレルギー、セリアック病、グルテン不耐性といった病気です。
これらは、グルテンを摂取しないという方法しか対処法、治療がありません。
小麦アレルギーは少量を摂取しただけでショック症状を起こします。
逆に言えば小麦を摂らなければ症状がでることはありません。
グルテンは小麦アレルギーなどの患者にとって、とても怖い存在なのです。
グルテンフリーとは
グルテンフリーとはグルテンを摂取しない食事法のこと、またはグルテンを含まない食品のことをいいます。
日本ではあまり知られていませんが欧米諸国では、「セリアック病」というグルテンが小腸の内壁に付着して粘膜を傷つけてしまい、お腹を壊すなどの症状が出る病気が多いため、アメリカのセレブをはじめ、健康や美容に対して意識の高い人から小麦は敬遠されています。
そのため、欧米諸国では病気や美容のためにグルテンフリーが一般的に知られていてグルテンフリー商品も多く飲食店も多くあります。
欧米諸国では「グルテンフリー」の基準がありますが、日本でのアレルギー表示とは基準がちがいます。
日本では「グルテンフリー」の基準がありません。
その欧米などのグルテンフリーの表示の基準は1kgあたりのグルテンの含有量が20mg以下となっています。
つまり、20ppm以下ということです。
小麦アレルギーの患者からはさらに厳しい基準を求める声もあって、10ppm以下を基準にしている認証団体もあります。
ノングルテン(Non-Gluten)表示されるまでの行程
ノングルテン 表示される商品は、グルテンフリーよりさらに厳しい基準のためしっかりとした検査をされます。
米粉製造販売業社
原料米荷受から製粉・袋詰めまでの全行程において、グルテンコンタミネーションの防止を徹底して製造する。
第三者機関にて
公募した第三者機関が認証機関として審査を行う。
製造された米粉のグルテン含有量を確認するため、グルテンの定量検査法に基づいて検査キットにて検査。
グルテン含有量が1ppm以下であるか確認。
米粉製造工場
審査員が、実際に製造の現場に行って、工場の外周、建物、製造ライン等について審査す る。
グルテンの拭き取り検査や衛生管理の点検、コンタミネーションの防止策の監査を行う。
グルテン含有量1ppm以下の米粉の安定生産が可能であるかのチェックを行う。
ノングルテンの認証
米粉のグルテン含有量検査の結果1ppm以下であり、工場監査により製造環境等が適当であると認められた場合、認証機関が付与する認証マークを表示することができる。
ノングルテンとグルテンフリーのちがい
グルテンフリーはグルテンの含有量が20ppm、厳しくても10pmなのに対して、ノングルテンは米粉のグルテン含有量を1ppm以下としています。
グルテンフリーは小麦以外の様々な食材、たとえば大豆やとうもろこし、ココナッツなどをつかったあらゆる商品につかわれます。
それに対してノングルテンは、米粉と米粉製品のみが対象です。
ノングルテン | グルテンフリー | |
対象商品 | 米粉と米粉製品 | 全ての商品 食肉、家きん肉(およびその加工品)、卵製 品や、酒類タバコ税貿易管理局(TTB)管轄下のアルコール度数 7%以上のワイン、麦芽飲 料、蒸留酒は本規則の対象外 |
検査方法 | 検査キットと工場検査 | 検査キット |
検査機関 | 第三者検査機関 | 第三者機関による認証は義務付けられていない |
表示マーク | 日本米粉協会認定マーク | さまざまな表示マーク |
グルテン含有量 | 1ppm以下 | 20ppm以下 |
ノングルテン米粉のロゴマーク
ノングルテン米粉のロゴマークは日本米粉協会さんからブログ掲載の許可が頂けなかったのでロゴが載せれませんが、日本米粉協会HPからご覧になれますので、興味のある方は見てみてください。
ノングルテン米粉認証第1号は、みたけ食品の米粉パウダー
ノングルテン 米粉認証の第1号はみたけ食品の「彩のかがやき米粉パウダー」です。
厳しい基準、審査のもと2018年6月14日に取得しました。
【製品概要】
製品名 : 米粉パウダー 300g
価格 : 216円(税込)
内容量 : 300g
原材料 : うるち米
賞味期限: 製造日より12ヶ月
みたけ食品HP : https://mitake-shokuhin.co.jp/products/detail.php?product_id=12
みたけ食品さんのパンケーキミックスなどの小麦不使用の製品は、わたしもよく利用しています。
2020年東京オリンピックに向けてグルテンフリーに期待
海外のスポーツ管理栄養士機関の調査では、テニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチ選手のように、アスリートの選手の4割がグルテンフリー食を支持しているという統計もあります。
2020年の東京オリンピックを控え,多くの外国人を迎え入れることになる日本では、グルテンフリー食のニーズは増えていくでしょう。
和食を代表する醤油や,外国人観光客に人気のあるラーメンやうどんには小麦が含まれています。
米粉を使った麺やパンを使ったグルテンフリー対応の飲食店も必要になります。
日本の米粉を使ってより安全で、美味しいグルテンフリーの食事を提供することが出来れば,日本を訪れる外国人によろこばれるだけでなく,海外の食品市場にも広がっていくことと思います。
2020年のオリンピックまでにグルテンフリー対応の飲食店が増えるのをとても期待しています。
わたしのグルテンフリーの体験と感想
でも、ただグルテンフリーのお店が増えるだけでは安心できません。
以前わたしは「そば粉をつかったグルテンフリーのガレット」を出すお店を見つけ、ホームページでもグルテンフリーを確認しました。
でも電話で小麦アレルギーであることを伝え、問い合わせてみたところ小麦ふすまをつかっているとのことでした。
グルテンフリーだけれど、小麦アレルギーの人はやめたほうがいいという回答でした。
そば粉に小麦ふすまを足しているけれど、グルテンフリーの基準は守っているからグルテンフリーって言っていいと。
とてもショックでした。
グルテンフリーってなんだろうという疑問が湧いた最初のできごとでした。
『グルテンフリー=小麦アレルギーに安全ということではない』ということがわかりました。
小麦アレルギーやセリアック病の人は、少量の小麦でも命にかかわったり体調を崩してしまったりします。
安心して食事ができるように、特に飲食店でのグルテンフリー表示のしっかりした基準が、日本でもできるといいなと思います。
ノングルテン商品を外国に輸出することによって、日本の米粉がとても安心だということが世界に広まり、世界で広まることによって日本でも米粉が一般の人にも認知されることを期待しています。
このノングルテンが日本や世界の人みんなに認知され、グルテンフリーが安心できるものになるといいなと思います。
そしてこれからもっともっと日本のスーパーやコンビニでもふつうに米粉商品が並ぶ日がくるんじゃないかなって思っています。
だれもが安心して食事ができるお店が少しでも増えればいいな。